護身術とは身を守る術であるから「勝つ必要はなく、負けなければいい」というのが私の考えです。
「勝つ」ということは「攻撃」するということで「攻撃力」がなければ勝つことは難しいものです。ただし「自分の攻撃が当たる」距離は「相手の攻撃も当たる」距離にあるという事で「反撃」される可能性があります。
まずは安全な距離を保つということが護身には重要です。
極端な話、「戦わなければ負けることもない」ので、戦わないのが一番です。
しかし「いざという時はいつ起きるかは分からず」自分が戦いたくなくとも戦わざるえない場合が「今」訪れるかもしれません。
もし戦いが避けられない状況ならば、その心は「先手必勝、後手不敗」である。「勝つ必要はない」と言いながら「先手必勝」は矛盾していると思われるかもしれませんが、「勝つ必要がない」というのは「勝ちにこだわらない」「勝ちを求めない」ということであって「勝ってはいけない」ということではありません。
あくまで「自分からは戦わない」のであって「相手が戦わざる得ない状況にした」のであればそれは「先手必勝」も護身術です。
〇なぜ先手必勝か?
最初から守り(防御)の気持ちだと「身も心も」一歩引いてしまいがちになります。こちらが一歩引けば相手は二歩出て来ます。作戦として一歩引くなら別ですが、気圧されて不用意に退くのは危険です。一歩引いたら一歩前に押し返すというぐらいの気迫が必要であり、守る時も攻撃の気持ちは常に持つべきです。
そして相手が攻撃をしようとした瞬間はスキが生まれやすいので「先手必勝」が有効となります。
〇後手不敗とは?
相手との距離を保ちながら待ち(待ち剣)、相手が攻撃しようと間合いに入って来た時に「カウンター」で攻撃します。相手の出て来る力を利用するこになり、少ない力で大きな効果を出せるので上手く決まれば非常に有効です。
格闘技や武道をやっている人は相手を「読み」戦いますが、相手が素人の場合「読めない」ことがあり、それに動揺すると相手のペースに飲まれます。「読めない」時は「読むことにこだわらず」自分を信じ、自信を持って自分の技を出すという事が大切です。そのために普段の鍛練があるのです。